昔、クルクミンを使って色々な実験をした事があります。
クルクミンは水に溶けにくいのですが、水溶液を使って小腸の細胞に添加したところ、容量依存性に細胞内の電解質や水分の正常化に作用することがわかりました。
また、小腸を動かす平滑筋の収縮を活発にすることで、腸の蠕動運動が活発になる事もわかりました。
また、潰瘍性大腸炎を発症してしまうラットにクルクミンを投与したところ、明らかに大腸の潰瘍や炎症が改善していました。
このように、クルクミン(ターメリック)には水分電解質代謝の正常化や、抗炎症作用のある事がわかります。
以前、沖縄に住んでいた時に、アルコール度数の高い泡盛(あわもり)などを大量に飲む人たちが、お酒と一緒に「うこん」をお茶にした「うっちん茶」を飲んで、翌日もけろっとしているのを見て、鬱金(うこん)の作用がすごいと思いました。
また、漢方薬では中黄膏(ちゅうおうこう)という、打ち身や捻挫、急性化膿性皮膚疾患に塗布する軟膏に、鬱金(うこん)が大量に含まれています。
中黄膏(ちゅうおうこう)は、まさにカレー粉を固めたような色をしています。
夏の猛暑の食欲が落ちる時期や、熱帯の国々の人がカレーを好んで食べるのには、漢方の薬膳的な作用があるのかもしれません。
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